暴落は恐怖ではなくバーゲンセール。この逆転発想が、長期投資の最大の武器になります。
💡 この記事でわかること
- ドル・コスト平均法により暴落時ほど多くの口数を安く買えるという仕組みの本質を理解できます。
- 狼狽売りや積立停止という「やってはいけない2大NG行動」が資産に与えるダメージの大きさを学べます。
- 「慌てず・騒がず・売らず」という勝者のメンタリティと、暴落時の具体的な行動指針が身につきます。
■はじめに:その「恐怖」は、実は最大のチャンスかもしれない
「せっかくiDeCoやNISAを始めたのに、また暴落……。やっぱり投資なんてやらなきゃよかった」
ニュースで「株価暴落」「〇〇ショック」という言葉が踊ると、不安で居ても立ってもいられなくなりますよね。特に私たち就職氷河期世代は、バブル崩壊後の「失われた30年」を生き抜いてきたため、景気や相場に対して悲観的になりがちです。
画面上の資産が減っていくのを見るのは、身を削られるような思いがするものです。
しかし、もしあなたが「長期・積立・分散」投資をしているなら、話は別です。 実は、積立投資中の暴落は「ガッツポーズ」をする場面なのです。
今回は、なぜ暴落時に喜ぶべきなのか、そして暴落時にどう動くのか、その「心構え」と「鉄則」を解説します。
■前提:相場はずっと右肩上がりではない
まず、大前提として知っておいてほしいことがあります。 それは、**「相場は暴落するのが当たり前」**だということです。
過去を振り返っても、ITバブル崩壊、リーマンショック、コロナショック……と、数年から十数年に一度は大きな暴落が起きています。私たちがこれから老後を迎えるまでの20年近い期間にも、必ず1回や2回は「肝を冷やすような暴落」がやってきます。
まずは「暴落は台風のようなもの。必ず来るし、必ず過ぎ去る」と腹を括りましょう。避けることはできませんが、備えることはできます。
■なぜ「ガッツポーズ」なのか? バーゲンセールの魔法
では、なぜ暴落がチャンスなのでしょうか? キーワードは、投資信託の**「口数(くちすう)」**です。
毎月一定額(例:5,000円)を積み立てる「ドル・コスト平均法」を行っている場合、相場の動きによって買える量が変わります。
❣ドル・コスト平均法:毎月一定額を買い続けることで、暴落時ほど多くの口数を安く買える仕組みです
- 相場が高い時(好況):基準価額が高いので、少ししか買えない。
- 相場が暴落時(不況):基準価額が安いので、たくさん買える(口数が増える)。
つまり、株価が1万円の時に1万円分買うと1口ですが、5千円に下がった時に1万円分買うと2口買えます。つまり、**暴落時は『同じお金で2倍仕込める』**ということです!
これはスーパーの買い物と同じです。いつも買う野菜やお肉が半額になっていたら、「ラッキー!たくさん買える!」と思いますよね? 投資も同じです。暴落時は、優良な資産がバーゲンセール状態で売られているのです。
この時に「安値で大量に仕込んだ口数」こそが、将来相場が回復した時に、とてつもない利益(リターン)を生み出す種になります。 だからこそ、暴落が来たら「よし、今月はいっぱい買えるぞ!」とガッツポーズなのです。
■【絶対にダメ】暴落時のNG行動 2選
ここで一番やってはいけないのが、**「恐怖に負けて自ら退場すること」**です。以下の2つは、資産形成における「自爆行為」です。
① 狼狽売り(ろうばいうり)・スイッチング
「これ以上下がったら資産がなくなる!」とパニックになり、積立中の商品を解約して現金化したり、元本確保型(定期預金など)へスイッチングしたりすることです。 これをやると、**「一時的な評価損」が「確定した損失」**になります。しかも、その後の相場回復の恩恵を一切受けられなくなります。まさに「安く売って損をする」最悪のパターンです。
② 積立の停止(見送り)
「相場が落ち着くまで積立を止めよう」というのもNGです。 前述の通り、暴落時は「口数を大量に稼げるボーナスタイム」です。ここで積立を止めるということは、一番美味しい「仕込み時」をみすみす逃すことになります。
■【正解はこれ】暴落時に取るべき行動 2選
では、暴落が起きた時、私たちは具体的にどうすればいいのでしょうか?
① 相場の情報(ニュース・管理画面)を見ない
これが最強の防衛策です。 人間は、損をしている状況を見るとストレスを感じ、何か行動を起こしたくなります(大抵の場合、それは余計な行動です)。 「長期投資」のゴールは15年、20年先です。今日の天気(相場)に一喜一憂する必要はありません。証券会社のログイン画面をそっと閉じ、ニュースを見ずに寝てしまいましょう。 これを「気絶投資法」なんて呼ぶ人もいますが、理にかなった戦略です。
💡注意
「相場情報は見なくていいですが、年1回届くハガキや制度変更の通知だけは必ず確認してください。運用と事務手続きは分けて考えましょう。」
② 資金に余力があれば「追加購入」する
もし、NISAを利用しており、生活防衛資金とは別に余裕資金があるなら、積立とは別に「スポット購入」をするのも一手です。 バーゲンセールに参加して、さらに口数を増やしておくのです。ただし、底値を見極めるのはプロでも不可能です。「下がっているから少し買い増すか」くらいの軽い気持ちで行うのがコツです。無理は禁物です。
💡注意
「あくまで**『当面使う予定のない余裕資金』**の範囲内で行うのが鉄則です。生活防衛資金には手を付けないようにしましょう。」
■結論:嵐が過ぎ去った後の景色を楽しみに
相場に暴落はつきものです。しかし、過去の歴史において、分散された世界株式市場は数々の暴落を乗り越え、長期的には右肩上がりで成長を続けてきました。ただし、これは未来を保証するものではなく、分散投資と長期保有が前提です。
私たち氷河期世代は、社会に出てからずっと逆風に耐えてきました。ちょっとやそっとの相場の下げで動じる必要はありません。
暴落が来たら、**「お、安く買わせてくれてありがとう」**と心の中でつぶやき、淡々と積立を続ける。そして、相場が回復した時に、積み上がった口数がどれほど大きな資産に化けているかを楽しみに待ちましょう。
「慌てず、騒がず、売らず」。 これが、勝者のメンタリティです。
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【免責事項】
本記事は一般的な投資教育を目的としたものであり、特定の金融商品の勧誘や個別の投資助言を行うものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。過去の実績は将来の運用成果を保証するものではありません。


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